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文献案内・10
ステロイドホルモンの化学と代謝(生合成を含む)の研究をするにあたってどんな本を読んだらよいか
著者: 玉置文一1
所属機関: 1放射線医学総合研究所薬学研究部
ページ範囲:P.252 - P.256
文献購入ページに移動 研究をはじめるにあたつて,どの点で新しい仕事をはじめようとするのか,またそれに関して,自分はいかなる所が無知であるかを,正しく認識しなくてはならない。漠然と文献をよみ,または盲目的に実験に従事したり,いたずらに,他人の行なつた結果を集積しても,創造的な研究の発展は期待できないと思う。漫然と文献を紹介しても,果して役立つかどうか覚つかないが,これからのべる文献が足がかりとなつて効率よく知識をとりこむための一助となり,また研究の発展のための礎となれば幸である。
ステロイドの化学に関しては,本誌の読者が広い意味での生物学の分野に属すると思われるので,有機化学に関する文献を省略し,基礎的なものと,代謝研究に役立つ化学反応や,物理化学的方法を簡単に紹介するに止めたい。しかし,ステロイドの生化学の一つの特徴は,あくまでも,ステロイドの化学構造の上にたつての生化学であつて,巨大分子のそれとくらべると,有機化学的傾向が強く,低分子化学での厳密さが要求されることはあらためて申すまでもない。
ステロイドの化学に関しては,本誌の読者が広い意味での生物学の分野に属すると思われるので,有機化学に関する文献を省略し,基礎的なものと,代謝研究に役立つ化学反応や,物理化学的方法を簡単に紹介するに止めたい。しかし,ステロイドの生化学の一つの特徴は,あくまでも,ステロイドの化学構造の上にたつての生化学であつて,巨大分子のそれとくらべると,有機化学的傾向が強く,低分子化学での厳密さが要求されることはあらためて申すまでもない。
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