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生物物理研究の発展における問題点
著者: 今堀和友1
所属機関: 1東京大学
ページ範囲:P.53 - P.53
文献購入ページに移動 生物物理学会が日本で発足して5年経つたところで生物物理は文部省科研費の特定研究に指定された。先日,班長会議が行なわれ,各班の活動状況が報告されたが,たしかにこの特定研究によつて従来存在した理医薬農工の枠が外されて,生物科学の研究者の協力体制は強められたという印象をうけた。
しかしながら,これでもつて日本の生物物理学また生物科学の基礎が定まつたというのは早計であろう。むしろ特定研究によつて芽を出したこの科学を今後いかに育ててゆくかが最も重要な問題であると考えられる。これに関して考えなければならぬ事柄をいくつかのべてみよう。
しかしながら,これでもつて日本の生物物理学また生物科学の基礎が定まつたというのは早計であろう。むしろ特定研究によつて芽を出したこの科学を今後いかに育ててゆくかが最も重要な問題であると考えられる。これに関して考えなければならぬ事柄をいくつかのべてみよう。
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