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文献詳細

雑誌文献

生体の科学18巻2号

1967年04月発行

文献概要

主題 視覚

視物質の生化学

著者: 吉澤透1

所属機関: 1大阪大学理学部生物学教室

ページ範囲:P.67 - P.80

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 視覚興奮の初期過程の解析において,最も興味ある問題の一つは,視物質がどのような機構で光のエネルギーを電気的なエネルギーに変換し,神経細胞に興奮を伝達するかということである。この問題の全貌を理解するには,現在のわれわれの知識はあまりにも貧困であるといわねばならない。しかしながら,過去10年間に蓄積された視物質の生化学的な研究は,その再生ならびに退色過程の機構に対して,かなりの程度まで論じられるようになつてきた。一方,網膜の電気生理学的な研究は視細胞そのものから発生すると思われる電位変化の記録に成功し,かような電位変化が視物質の退色過程のいかなる段階から発生するものであるか論じられてきている。ここではまず視物質の基礎的な性質を記述し,その再生と退色の機構について論述してみたいと思う。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1883-5503

印刷版ISSN:0370-9531

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