文献詳細
文献概要
主題 視覚 無脊椎動物の光受容機構—構造と機能
昆虫
著者: 桑原万寿太郎1
所属機関: 1九州大学理学部生物学教室
ページ範囲:P.192 - P.202
文献購入ページに移動 Ⅰ.昆虫複眼の構造と機能
1.光学系と視細胞
昆虫の成虫の主要光受容器は複眼である。複眼は個眼(ommatidium)といわれる単位構造の集りである。個眼は典型的な例を示せば第1図のような構造をもつ。もつとも表面には角膜レンズ(corneal lens)があり,複眼表面からみると,角膜レンズがビッシリつまつて六角形の網目にみえる。この角膜レンズを分泌する細胞はごく原始的なある種の昆虫を除いては,角膜レンズのつぎにくる円錐晶体(crystaline cone)の縁にあり,色素粒をふくみ,角膜色素細胞(corneal pigment cells)といわれる。
角膜レンズは近紫外部までの光を透過させるが,ある種の昆虫ではその表面は0.2μ程の高さの乳首状の突起でおおわれている。
1.光学系と視細胞
昆虫の成虫の主要光受容器は複眼である。複眼は個眼(ommatidium)といわれる単位構造の集りである。個眼は典型的な例を示せば第1図のような構造をもつ。もつとも表面には角膜レンズ(corneal lens)があり,複眼表面からみると,角膜レンズがビッシリつまつて六角形の網目にみえる。この角膜レンズを分泌する細胞はごく原始的なある種の昆虫を除いては,角膜レンズのつぎにくる円錐晶体(crystaline cone)の縁にあり,色素粒をふくみ,角膜色素細胞(corneal pigment cells)といわれる。
角膜レンズは近紫外部までの光を透過させるが,ある種の昆虫ではその表面は0.2μ程の高さの乳首状の突起でおおわれている。
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