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抄録
「小胞体」セミナー(3)—(その構造,機能および発生について)
著者: 田代裕5 森本孝5 永田5 松浦5 渡辺陽之輔6 山田英智7 山元寅男8 山本敏行9 安澄権八郎10
所属機関: 1Rockefeller大学 2Pensylvania大学生化学教室 3Harvart大学解剖学教室 4Chicago大学動物学教室 5関西医科大学生理学教室 6慶応大学病理学教室 7九州大学解剖学教室 8新潟大学解剖学教室 9東北大学解剖学教室 10奈良医科大学解剖学教室
ページ範囲:P.268 - P.272
文献購入ページに移動G. Dallner,P. Siekevitzとの共同研究によつて,白ネズミ肝細胞の分化過程の最終局面は,出生時をめぐる短期間の間に訪れ,形態的ならびに生化学的変化を併せ持つということが明らかになつた。すなわち出生前3日から生後8日の間である。
形態的変化としては,小胞体ことに滑面小胞体の急速な発現,膜に附着したポリゾーム間の間隔の増加,滑面小胞体とグリコーゲン顆粒との密接な連合(これはよく分化した細胞の特徴で,出生時またはそれ以前にはみられない)が急速にあらわれることがあげられる。すべてこれらの変化は,生後2日から3日の間に集中している。
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