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文献詳細

雑誌文献

生体の科学19巻1号

1968年02月発行

文献概要

主題 Polysaccharide・1

糖タンパクの構造と機能

著者: 山内卓1 山科郁男1

所属機関: 1京都大学薬学部生物化学教室

ページ範囲:P.5 - P.14

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 糖タンパクと一般に呼ばれているものは,補欠分子族として,比較的少数の単糖から構成されるヘテロオリゴ糖を一つ,またはそれ以上含む複合タンパクである1)。糖成分は共有結合によつてポリペプチドに結合している。オリゴ糖には,ヘキソサミン(グルコサミン,ガラクトサミン)のほかにガラクトース,マンノース,グルコース,フコース,シアル酸などが含まれる。糖部分は反復単位構造をもたず,しかも多くの場合枝分れしている。糖タンパクの構造を考える場合,単純タンパクにはみられないような糖とアミノ酸との結合様式,オリゴ糖の数,大きさの多様性,オリゴ糖を構成する単糖の組成,配列順序の多様性という糖タンパク特有の問題が含まれる。糖部分の構造の複雑さ故に,現在では生物学的活性と構造の関係が十分に明らかにされるまでには至つていない。ここでは補欠分子族としての糖部分の関与する生物学的問題をその構造研究の結果を基にして考察してみたい。まず,ここで取り扱う糖タンパクの糖組成を第1表に示した。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1883-5503

印刷版ISSN:0370-9531

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