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文献案内・15
小脳の生理の研究をするにあたつてどんな本を読んだらよいか
著者: 伊藤正男1
所属機関: 1東京大学医学部生理学教室
ページ範囲:P.150 - P.151
文献購入ページに移動筆者が手始めに大きな感動をもつて読んだのはG. Moruzzi著「Problems in Cerebellar Physiology」C. C. Thomas(1950)である。講演原稿をもとにした比較的小冊子の本で,Ⅰ.姿勢トーヌスに対する小脳抑制,Ⅱ.姿勢トーヌスに対する小脳促通,Ⅲ.小脳と大脳運動野との機能的連関.Ⅳ.自律系統での小脳作用,の四章にわたつて論じてある。題名の通り,小脳についての問題点を明らかにし,これに対して古典的な刺激実験の結果がきわめて理路整然と分析され,さらにこれを手がかりに小脳の神経機構についての明快な推論が展開されている。
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