文献詳細
論述
文献概要
1.緒言
古來二次シヨックに於いては糖の代謝が最も強く障碍されると云われている.Aub and Wu(1920)並びにRoberston1)(1935)は動物の出血シヨックに於いて過血糖,乳酸焦性ブドウ酸の増加等を指摘し,以來これらに関していろいろの研究が行われている.しかし何れも同時にこれらの成分の消長を研究したものはない.又シヨックの種類もまちまちで,採血もせいぜい2,3回で,シヨック経過中の各成分の変化を時間的にみたものは殆んどない.シヨックに際してこれら成分の変化を知ることは,糖質中間代謝を研究する上に極めて重要なことである.そこで私達は,出血,外傷,熱傷,腸閉塞,腹膜炎に続発するシヨックにおけるこれら成分の分析をなるべく時間的に頻回に行つた.実驗動物は犬を用いた.
古來二次シヨックに於いては糖の代謝が最も強く障碍されると云われている.Aub and Wu(1920)並びにRoberston1)(1935)は動物の出血シヨックに於いて過血糖,乳酸焦性ブドウ酸の増加等を指摘し,以來これらに関していろいろの研究が行われている.しかし何れも同時にこれらの成分の消長を研究したものはない.又シヨックの種類もまちまちで,採血もせいぜい2,3回で,シヨック経過中の各成分の変化を時間的にみたものは殆んどない.シヨックに際してこれら成分の変化を知ることは,糖質中間代謝を研究する上に極めて重要なことである.そこで私達は,出血,外傷,熱傷,腸閉塞,腹膜炎に続発するシヨックにおけるこれら成分の分析をなるべく時間的に頻回に行つた.実驗動物は犬を用いた.
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