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談話
國際生理學會見聞記(要旨)
著者: 久野寧1
所属機関: 1名古屋大學醫學部生理學教室
ページ範囲:P.162 - P.164
文献購入ページに移動 第18回國際生理學會の模樣をお話します。大變な學會で,集る者は男女合せて1,700〜1,800名,演題の數は約600で,後に云う8つのgeneral discussionのほかは,10ヶ所に分れて發表された。ヨーロッパの人々にはかなり前に抄録がくばられておつて,それによつて大體見當をつけることが出來るのであるが,此方にはその樣なことがないし,第一出發に色々困難があつて,8月14日午後9時に開會されるその當日のしかも午後6時にやつと着いた始末であるし,ホテルの事などで開會の時にやつと間に合つた位であるから,それらの演題について,都合よく聽くことは出來なかつた。それに,行きの飛行機で腹をこわして,最初2日間は殆ど病人の有樣であつた。申譯ないことであるが,今日申上げるのは,全くの斷片,管見のしかも斷片であることを御諒解願いたい。
まず演題のことであるが,演題の多いのには昔から困つていたのである。それは,この會が生理だけでなくて,生化學,藥理を一緒にするコングレスである爲であるけれども,これを分離することは出來ない事情がある。分離の話も出たことがあるが,それでは折角のこの學會の意味がなくなる。1838年チューリヒの學會前には,學會の1年か半年か前に演題を申込み,事務局でそれを印刷して,各國にくばり,討論の申込みのあつたものだけを發表させ,他は誌上發表ということにしようということになつた。私共は中國と協同して,それに反對した。
まず演題のことであるが,演題の多いのには昔から困つていたのである。それは,この會が生理だけでなくて,生化學,藥理を一緒にするコングレスである爲であるけれども,これを分離することは出來ない事情がある。分離の話も出たことがあるが,それでは折角のこの學會の意味がなくなる。1838年チューリヒの學會前には,學會の1年か半年か前に演題を申込み,事務局でそれを印刷して,各國にくばり,討論の申込みのあつたものだけを發表させ,他は誌上發表ということにしようということになつた。私共は中國と協同して,それに反對した。
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