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文献詳細

雑誌文献

生体の科学2巻5号

1951年04月発行

文献概要

論述

ビタミンB2の化學的定量について(Ⅰ)—ビタミンB2總量の測定法

著者: 八木國夫1

所属機関: 1名古屋大學醫學部生化學教室

ページ範囲:P.201 - P.208

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 はしがき
 ビタミンB2(以下B2と略)即ちRiboflavinが榮養素としては必須のものとして認められ,生體内においてはその燐酸エステルであるFlavin mononucleotide(以下FMNと略)や更にそれにアデニール酸の結合した構造のFlavin adenine dinucleotide(以下FADと略)となり,重要な酸化酵素の補缺分子族として生體酸化に大切な役割を演じていることはこゝに改めて云うまでもない。從つて廣く醫學や生物學の領域において檢體B2量の正確な測定が要望されることは屡々である。而もその定量は比較的簡易な操作で,且つ特別な装置を要せずして行い得ることが望ましい。私はB2の生理作用を研究するに當つて如上の條件に適う化學的定量法の必要にかられ,種々檢索した結果,B2總量の測定にはルミフラビン螢光法を檢討した上簡易化し,前述のB23型即ち遊離B2,FMN及びFADの分劃定量にはペーパー・クロマトグラフイーを用いる方法1)を考案し,所期の目的を達することが出來た。
 今回はB2總量の測定法,次回は分劃定量法について述べ,これによつて直ちに實施し得る程度詳細に記載報告して,大方の御批判を得たい。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1883-5503

印刷版ISSN:0370-9531

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