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文献詳細

雑誌文献

生体の科学20巻2号

1969年04月発行

文献概要

主題 発生,分化・2

発生過程における核酸合成の調節機構

著者: 山名清隆1

所属機関: 1九州大学理学部生物学教室

ページ範囲:P.50 - P.62

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 Ⅰ.はじめに
 1964年,BrownとLittna1)2)によつて,南アフリカ産ツメガエル(Xenopus laevis)卵や胚におけるリボゾームRNA(r-RNA)***,転移RNA(t-RNA)およびメッセンジャーRNA(m-RNA)の合成パタンが発生にともなつて変化する様子が明らかにされたが,これが発生過程における核酸合成の研究が近代的な装いで登場した最初のものであつた。それまでの生化学的発生学のテキストブック,たとえばBrachet3)の"The Biochemistry of Development"を見ると,そこには1960年頃の,この分野のまことにみじめな姿が浮きぼりにされている。
 もちろん,現在,なにもかも明らかにされているというわけではない。まだまだほとんど理解できないことがたくさんあるし,核酸合成の調節機構についてもようやく研究がはじまつたばかりである。しかし,現在,われわれが新しい,急激な知識の進展期に直面しているのは疑いのないところである。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1883-5503

印刷版ISSN:0370-9531

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