文献詳細
文献概要
主題 味覚・1
ヒトの味覚—味の性質が感覚される機序について
著者: 市岡正道1
所属機関: 1東京医科歯科大学歯学部生理学教室
ページ範囲:P.203 - P.215
文献購入ページに移動 I.はじめに
今から約30年前,われわれが学生であつたころの生理学では味覚とか嗅覚とかいう感覚についてはあまり詳しく教わつた記憶がない。教科書にもあまり多くのページが割かれておらず,内容も生理学というよりは心理学的なことが多く書かれていた。ところがここ数年来,味覚と嗅覚の研究が活発となり,したがつてそれらに関するわれわれの知識は急速に増加しつつある。
試みに筆者の耳にした,最近行なわれた学会や集会などを想起してみると次のようになる。1962年,第22回国際生理科学会議(略称ICPS)の衛星学会としてZottermanの主宰によつて嗅覚と味覚とに関する国際シンポジウム(International Symposium on Olfaction and Taste,略称ISOT)が初めて開かれた。以後1965年(於東京),1968年(於New York)と2回に亘つてやはりICPSに前後してISOTが開催された。1971年の第25回のICPSにも衛星学会として第4回のISOTが開かれる予定である。
今から約30年前,われわれが学生であつたころの生理学では味覚とか嗅覚とかいう感覚についてはあまり詳しく教わつた記憶がない。教科書にもあまり多くのページが割かれておらず,内容も生理学というよりは心理学的なことが多く書かれていた。ところがここ数年来,味覚と嗅覚の研究が活発となり,したがつてそれらに関するわれわれの知識は急速に増加しつつある。
試みに筆者の耳にした,最近行なわれた学会や集会などを想起してみると次のようになる。1962年,第22回国際生理科学会議(略称ICPS)の衛星学会としてZottermanの主宰によつて嗅覚と味覚とに関する国際シンポジウム(International Symposium on Olfaction and Taste,略称ISOT)が初めて開かれた。以後1965年(於東京),1968年(於New York)と2回に亘つてやはりICPSに前後してISOTが開催された。1971年の第25回のICPSにも衛星学会として第4回のISOTが開かれる予定である。
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