文献詳細
文献概要
主題 聴覚・1
聴覚生理学の展望
著者: 勝木保次1
所属機関: 1東京医科歯科大学医学部生理学教室
ページ範囲:P.50 - P.65
文献購入ページに移動 最近の感覚生理学の進歩は眼覚ましく,学生の講義の際にいつも感ずることは,よくもこれだけわかつてきたものだと感心する。聴覚生理学もその一つで,筆者が生理学の時間にきいた講義の大部分は,聴器の微細構造と,精神物理学に属する音刺激とその聞え方であつて,内容は実験心理学的事項が多かつた。
そのうち神経生理学,脳生理学が飛躍的な発展を示すにつれて,微小電極法の発見(1949)とともにneuron生理学がおこり,ここに画期的な生理学の発展が,ひろい分野に渉つて齎されることになつた。もちろん電子工学の発展に俟つ所が多かつたが,transistorの発展につれてすべての器械の小型化が実現し,これによつて多要素器械が製作され,従来不可能とされていた実験も可能となり,ここにも新しい分野がひらけたのであつた。
そのうち神経生理学,脳生理学が飛躍的な発展を示すにつれて,微小電極法の発見(1949)とともにneuron生理学がおこり,ここに画期的な生理学の発展が,ひろい分野に渉つて齎されることになつた。もちろん電子工学の発展に俟つ所が多かつたが,transistorの発展につれてすべての器械の小型化が実現し,これによつて多要素器械が製作され,従来不可能とされていた実験も可能となり,ここにも新しい分野がひらけたのであつた。
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