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文献詳細

雑誌文献

生体の科学21巻2号

1970年04月発行

文献概要

解説講座 鼎談

性ホルモンの作用機構(2)

著者: 加藤順三1 藤井儔子2 江橋節郎3

所属機関: 1東京大学医学部産婦人科教室 2東京女子医科大学薬理学教室 3東京大学医学部薬理学教室

ページ範囲:P.81 - P.89

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 □Receptor説□
 江橋 勝手なおしやべりをしましたが,ここで話を本筋に戻しまして,現在の蛋白合成時代といいますか,分子生物学時代に橋渡しをするような説としてのMueller説が出ましたので,その先をひとつ……。
 加藤 それで次がいわゆるエストロゲンのreceptor受容体説というのが登場してきたわけです。これは1962年にChicago Ben May laboratoryのJensenたちがだした説なのです。これはどういう実験からきたかと言いますと,非常にhigh specific activityのtritiated estradiolをラットに注射いたしまして,組織による3H-estradiolのuptakeのパターンを見ますと,子宮によるuptakeが特異なestradiol patternを示すということがわかつたわけです。この場合,子宮だけをまずあげますけれども,子宮というtarget tissueによる3H-estradiol摂取の特異な点を言いますと,一つにはその3H-estradiolが選択的にuptakeされるということをまず見つけたわけです。要するに取り込まれるradioactivityが非常に子宮では高いということ。それから次に,それがかなりの時間にわたつてretentionされるということを見つけております。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1883-5503

印刷版ISSN:0370-9531

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