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文献詳細

雑誌文献

生体の科学21巻2号

1970年04月発行

文献概要

研究の想い出

灰色の道を歩む

著者: 簑島高1

所属機関: 1北海道大学

ページ範囲:P.90 - P.95

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 はじめに
 田舎で育ち,小学校,中学校,高等学校をへて大学を卒業し,ともかく老生理学者として余生を楽しむことができるのは,父母の恵み,諸学校の恩師の教訓によるものである。貧弱な稲の一株が成育し実を結ぶには太陽の光と空中の炭酸ガス,地中の窒素,燐および水が適時適量に与えられるからである。私にとつての太陽は恩師永井潜先生であり,空中や地中の諸物質によつて作られるATPにたとえることのできる研究のエネルギーは恩師橋田邦彦先生によつて与えられた。この過去約43年間歩んだ道は必ずしも平担ではなかつた。私の学問上の遍歴は意外に広く,多くの研究室に亘る研究に従事したので研究協力者はかなり多数で,限られた紙数でこれらの人の名前は出すことができず,ごく主な題目とこれにタッチした十数名の方に限定する。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1883-5503

印刷版ISSN:0370-9531

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