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特集 代謝と機能
脳リン脂質の高度不飽和脂肪酸(polyunsaturated fatty acids)について
著者: 宮本侃治1
所属機関: 1国立武蔵療養所研究検査科
ページ範囲:P.163 - P.168
文献購入ページに移動私は1953年から先生の教えをうけるようになつた。当時の教室のテーマは1951年McElroy, Bentley Glassの編集した"Phosphorus Metabolism"の影響もあつたのかもしれないが,私もまず赤血球のヌクレオチドを,以後何らかの形でPがついた化合物が自然と側にあるような状態で過しているうちに先生が停年退職されることになつて感慨一入のものがある。現在は当時先生に止められた脳にはまり込んでいるが,いまだにリンのついた化合物からぬけきれないことで帳消にしていただくことにして,グリセロリン脂質に含まれている高度不飽和脂肪酸,特に脳で多いC22:6(docosahexaenoic acid)を中心にその周辺のことをまとめ,吉川先生に捧げる。
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