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文献詳細

雑誌文献

生体の科学21巻4号

1970年08月発行

文献概要

特集 代謝と機能

脳リン脂質の高度不飽和脂肪酸(polyunsaturated fatty acids)について

著者: 宮本侃治1

所属機関: 1国立武蔵療養所研究検査科

ページ範囲:P.163 - P.168

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 吉川先生というと現在の三号館にあるきれいな栄養学教室より一号館の生化学教室の地下にあつた穴倉のような栄養学教室がまず頭に浮ぶ。その穴倉がだんだんきれいになつていつた時代の教室の主なテーマの一つがP32を用いた「リン酸代謝」であつた。
 私は1953年から先生の教えをうけるようになつた。当時の教室のテーマは1951年McElroy, Bentley Glassの編集した"Phosphorus Metabolism"の影響もあつたのかもしれないが,私もまず赤血球のヌクレオチドを,以後何らかの形でPがついた化合物が自然と側にあるような状態で過しているうちに先生が停年退職されることになつて感慨一入のものがある。現在は当時先生に止められた脳にはまり込んでいるが,いまだにリンのついた化合物からぬけきれないことで帳消にしていただくことにして,グリセロリン脂質に含まれている高度不飽和脂肪酸,特に脳で多いC22:6(docosahexaenoic acid)を中心にその周辺のことをまとめ,吉川先生に捧げる。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1883-5503

印刷版ISSN:0370-9531

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