文献詳細
主題 聴覚・3
文献概要
Ⅰ.聴領
サルの内側膝状体よりの聴放線の大部分はSylvian sulcusの内部に折れ込んだ部分の後壁の小部分に,また一部はこの溝より連続して側頭葉の表面に投射される(第1図)。Poliak1)はこの小部分を聴領の"nuclear or focal zone"と呼んでいる。focal zoneは内側膝状体のPars principalisから投射を受け,その周辺部分は膝状体—皮質投射線維の側枝か,あるいは他の視床核から間接的に投射を受けている2)。focal zoneは長さ6〜8mm幅4mmで細胞配列が特徴的で周囲とは明確に境界づけられ,Brodmannのarea 22に相当する。内側膝状体の皮質への投射は第2図に示すように規則正しく1:1の点対応を持つている(Walker3))。蝸牛よりの求心性伝導路の蝸牛神経,蝸牛神経核を初めとする各中経核のtonotopicな配列を前提にすれば,皮質聴領における蝸牛各部位との部位的対応が予想される。
サルの内側膝状体よりの聴放線の大部分はSylvian sulcusの内部に折れ込んだ部分の後壁の小部分に,また一部はこの溝より連続して側頭葉の表面に投射される(第1図)。Poliak1)はこの小部分を聴領の"nuclear or focal zone"と呼んでいる。focal zoneは内側膝状体のPars principalisから投射を受け,その周辺部分は膝状体—皮質投射線維の側枝か,あるいは他の視床核から間接的に投射を受けている2)。focal zoneは長さ6〜8mm幅4mmで細胞配列が特徴的で周囲とは明確に境界づけられ,Brodmannのarea 22に相当する。内側膝状体の皮質への投射は第2図に示すように規則正しく1:1の点対応を持つている(Walker3))。蝸牛よりの求心性伝導路の蝸牛神経,蝸牛神経核を初めとする各中経核のtonotopicな配列を前提にすれば,皮質聴領における蝸牛各部位との部位的対応が予想される。
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