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カテコールアミンのαおよびβ受容体について
著者: 今井昭一1
所属機関: 1新潟大学医学部薬理学教室
ページ範囲:P.479 - P.486
文献購入ページに移動 アドレナリンの受容体が2種類あることを最初に明確に示したのはDale(1906)である。
彼は,アドレナリンの受容体には,興奮性の作用を仲介し,麦角アルカロイドによつて遮断されるものと,抑制性の作用を仲介し,麦角アルカロイドでは遮断されぬものとの二つがあることをみとめた。Daleの分類は,平滑筋に関する限り,きわめて明快であつたが,心臓の受容体がうまく説明できないという欠点をもつていた。周知のように心臓に対しアドレナリンは,興奮性に働くが,その作用は麦角アルカロイドでは遮断できないのである。Daleは,アドレナリンの反応を,興奮性の反応,抑制性の反応という二つに分けそれぞれに対する受容体を考えたが,これとはまつたく別の観点から,アドレナリンも含め,カテコールアミンの受容体の分類を試みたのが,Ahlquist(1948)である。彼は,以下に示す6つの交感神経アミンに対するいろいろな器官の感受性の強さを比較してみると,第1表のような結果になることをみとめた。
彼は,アドレナリンの受容体には,興奮性の作用を仲介し,麦角アルカロイドによつて遮断されるものと,抑制性の作用を仲介し,麦角アルカロイドでは遮断されぬものとの二つがあることをみとめた。Daleの分類は,平滑筋に関する限り,きわめて明快であつたが,心臓の受容体がうまく説明できないという欠点をもつていた。周知のように心臓に対しアドレナリンは,興奮性に働くが,その作用は麦角アルカロイドでは遮断できないのである。Daleは,アドレナリンの反応を,興奮性の反応,抑制性の反応という二つに分けそれぞれに対する受容体を考えたが,これとはまつたく別の観点から,アドレナリンも含め,カテコールアミンの受容体の分類を試みたのが,Ahlquist(1948)である。彼は,以下に示す6つの交感神経アミンに対するいろいろな器官の感受性の強さを比較してみると,第1表のような結果になることをみとめた。
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