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文献詳細

雑誌文献

生体の科学22巻5号

1971年10月発行

主題 Radioimmunoassay・2

Radioimmunoassayについて—解釈・bioassayとの比較・むすび

著者: 鎮目和夫1

所属機関: 1虎の門病院内分泌科

ページ範囲:P.212 - P.221

文献概要

 radioimmunoassayは前号で述べられている様に種々の物質の微量測定法としてすぐれたものであるが,この方法で得られた値が必ずしもその物質の真の数量を表わしているとは限らない。絶対値を問題にするならば,むしろ真の値と異なる場合の方が多いようである。さらに現在この方法は主として体液中のホルモンの測定に用いられているが,その値はbioassayで得られた値と必ずしも一致しない。その理由の第一はradioimunoassaymは抗原抗体反応の特異性,すなわち抗原は抗体とのみ結合するという現象を利用したものであるが,抗原以外の物質でもその分子中に,抗原の化学構造中の抗原決定基と同じ化学構造の部分を有するものは,抗体と結合するからである。すなわち抗体がその抗原物質に完全に特異的でない場合が少なくないからである。さらに体液中のホルモンを測定する場合には,体液中に抗原抗体反応を抑制する物質や,あるいはbioassayを妨げる物質が存在すると,それによつてどちらかが真の値を示さないからである。そこでこれらの間題を実例をあげて述べよう。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1883-5503

印刷版ISSN:0370-9531

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