icon fsr

文献詳細

雑誌文献

生体の科学22巻6号

1971年12月発行

文献概要

綜説

Catecholamineの腸管平滑筋に対する作用—興奮膜レベルの問題を中心として

著者: 大橋秀法12

所属機関: 1北海道大学獣医学部薬理学教室 2現:岐阜大学農学部薬理学教室

ページ範囲:P.250 - P.261

文献購入ページに移動
 Ⅰ.はじめに
 電気生理学,生化学などの進歩に伴い,骨格筋において収縮,弛緩という機械的反応発現までには膜の興奮(脱分極)→T.systemを介しておそらく電気的に筋小胞体に伝えられ,そこからのCa2+の遊離→収縮蛋白の相互作用による収縮→筋小胞体へのCa2+のとり込み→弛緩,というようにいくつかの生物物理学的過程の存在することが明らかにされた36)。平滑筋においても同じような過程の存在が推測されるに至り,これまでよく研究されてきたcatecholamine***の腸管平滑筋弛緩効果も,興奮膜におけるどのような作用を契機としてもたらされるかを解明しようとする研究がなされるようになつてきた。以下catecholamineの腸管平滑筋に対する効果について,興奮膜レベルでの問題を中心として最近の知見を概説したい。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1883-5503

印刷版ISSN:0370-9531

雑誌購入ページに移動
icon up
あなたは医療従事者ですか?