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文献詳細

雑誌文献

生体の科学23巻2号

1972年04月発行

文献概要

解説講座

無菌動物について(2)

著者: 岩田和夫1 田波潤一郎2

所属機関: 1東京大学医学部細菌学教室 2川崎製鉄食品化学研究所

ページ範囲:P.89 - P.98

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 岩田 この辺で,無菌動物の飼育,あるいは無菌動物を使つて実験する装置の問題に入つていきたいと思います。これは,イントロダクションのところですでに名前が出ていますけれども,ビニール・アイソレーター,ステンレススチールあるいは鋳鉄を使つた,いわゆるタンク装置,この二通りがあるわけですね。こまかくいえば,さらに分けることもできますが。
 ビニール・アイソレーターは扱いやすく,安価で数をこなせますから,多くの研究室で盛んに使い出しています。しかし,無菌動物の実験の長期にわたる場合は,ビニール・アイソレーターではいろいろの事故をおこす。つまり,穴があくとか—肉眼ではみえない針でついたような小さな穴でも菌は侵入してたちどころに駄目になつてしまいます。グローブの折れ目に皹裂を生ずるとか,いろいろな事故がおきてくるというデメリットは,現段階ではやむをえないでしよう。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1883-5503

印刷版ISSN:0370-9531

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