icon fsr

文献詳細

雑誌文献

生体の科学23巻3号

1972年06月発行

文献概要

巻頭言

ゆとりの効用

著者: 東健彦1

所属機関: 1信州大学

ページ範囲:P.109 - P.109

文献購入ページに移動
 古代ヘブライでは,7年ごとの休耕を法律で定めていた。この年に実つたものは,果実であれ野菜であれ,まずしい人々が自由にしてよいとされていた。この休耕年度には戦争行為は厳禁で,それまでの借金の棒引きもおこなわれたという。
 以上はSubbatical Yearの本来の意味である。今日では,周知のように,Subbatical Year(またはSubbatical Leave)とは,欧米の大学でほぼ7年ごとにfaculty memberに与えられる半年ないし一年の有給休暇を指す。この期間中は教官としての一切の義務から解放され,普段と同じ生活保障のもとで行動の自由には何の束縛も加えられないから,自らの好む場所で,自らの好む方式にしたがつて純粋かつ自由に研究に専念できる。多くの人々は国外または国内の他の研究機関での協同研究に従事する。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1883-5503

印刷版ISSN:0370-9531

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら