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解説
人工赤血球
著者: 簑島高1
所属機関: 1北海道大学
ページ範囲:P.294 - P.301
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「血液は生命なり」とはギリシヤ時代(紀元前480年)から現代に至るまで一貫した人類共通の重要な知識である。手術,外傷その他,疾患に対する輸血の意義は,血液中の赤血球と血漿の働きにあるといつてよい。赤血球は酸素を運び,炭酸ガスを緩衝する,血漿は緩衝作用,浸透圧維持,細胞栄養にあづかる。
輸血に際して圧倒的に利用される保存血液は保存期間(21日)の短いこと,伝染病の仲介をすることなどの欠点がある。すでに液体性の血漿の代りに乾燥血漿が実用化され,また赤血球の保存期間を18カ月までに延長できる冷凍赤血球がアメリカ(1965)で研究され,日本でもその実用化が行なわれている。
「血液は生命なり」とはギリシヤ時代(紀元前480年)から現代に至るまで一貫した人類共通の重要な知識である。手術,外傷その他,疾患に対する輸血の意義は,血液中の赤血球と血漿の働きにあるといつてよい。赤血球は酸素を運び,炭酸ガスを緩衝する,血漿は緩衝作用,浸透圧維持,細胞栄養にあづかる。
輸血に際して圧倒的に利用される保存血液は保存期間(21日)の短いこと,伝染病の仲介をすることなどの欠点がある。すでに液体性の血漿の代りに乾燥血漿が実用化され,また赤血球の保存期間を18カ月までに延長できる冷凍赤血球がアメリカ(1965)で研究され,日本でもその実用化が行なわれている。
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