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学会印象記
第4回 国際神経化学会議 見聞記—ならびに「シナプスに関する日米シンポジウム」に参加して
著者: 内薗耕二1
所属機関: 1東大
ページ範囲:P.103 - P.106
文献購入ページに移動 昭和48年8月26日から31日までの6日間,東京の千代田区平河町都市センターホールで行なわれた第4回国際神経化学会議は,盛会裡に幕を閉じた。門外漢としてこの学会に自山に参加して感じたことは,日本における国際学会もいまや名実ともに大人の領域に達したということである。一昔前東京で行なわれた1960年代の各種国際学会をふりかえつてみると,感慨深いものがある。当時は国際学会が日本にとつては珍しく,学会当事者にとつてはもちろん,日本側の一般参加者にとつてもそれは大変なことであつた。学会の主催者にとつて国際学会が大変な負担であることは,いまも10年昔も変わつたことはないわけであるが,国際学会の受取り方が大変に進歩したということは筆者のいつわらざる感慨であつた。神経化学会議の行なわれた平河町一帯は日本の一つの中心といつてよく,いろいろな政府機関やホテルなどの多い地域である。都市センターもその一つであつて,1,000人近い内外の参加者がすつぽりとその中に吸収されてしまうと,付近はもう全くふだんと変わりのない日常性をとりもどしてしまい,多数の外国人の参加している学会とは思えないような雰囲気にかえつてしまつていた。
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