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文献詳細

雑誌文献

生体の科学25巻2号

1974年04月発行

特集 筋細胞の分化

総説

筋分化の形態学的分析

著者: 石川春律1

所属機関: 1東京大学医学部解剖学教室

ページ範囲:P.120 - P.133

文献概要

 はじめに
 骨格筋細胞は収縮機能を果たすために高度に分化した細胞である。未分化細胞から出発して,典型的な筋細胞への形態変化は最も劇的なものの一つである。古くから多数の研究者の注目するところとなり,筋発生に関する文献は膨大なものである1〜9)
 いわゆる未分化細胞は細胞分裂を繰り返し,増殖するが,ある時点で筋細胞へ分化を開始する。分化を始めた細胞は筋特異の収縮蛋白を合成し,これらは筋細糸として筋原線維へ組み立てられる。細胞は多核となり,また延長し,巨大細胞へ発達する。さらに細胞内には特異的な膜系が分化増殖する。筋原線維の形成が進むと,筋細胞は自発収縮を行なうようになる。このような形態分化は神経支配なくして可能であり,神経支配はその後の発達をコントロールしているようである。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1883-5503

印刷版ISSN:0370-9531

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