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デトロイトの研究生活
著者: 岩田宜芳1
所属機関: 1三共株式会社中央研究所薬理部
ページ範囲:P.259 - P.260
文献購入ページに移動 私がデトロイトで生活していたのは1971年8月から73年10月末までの2年少しの間である。最初の1年はWayne State大学医学部解剖の中にあるMorin Memorial Laboratoryでanatomical physiologyの仕事をし,2年目からMichigan大学医学部薬理のE. F. Domino教授が兼任している,同じデトロイトのLafayette Clinicの薬理研究室で,neuropharmacologyの仕事を1年少しの間した。
二つの研究室ともデトロイトのdown townにきわめて近いところにあつたために,研究室の近くに住むことがとてもできず,down townからほぼ15マイル離れたところに家を借りて生活した。というのも米国の大都市が共通に抱えている問題の一つに治安の悪さがあり,昼間ならともかく,夜の1人歩きはとてもできないと聞いていたからである。それなら昼間なら安全かといえば必ずしもそうではなく,幸いなことに私はほとんど被害を受けなかつたが,1日のうちで同じ階の研究室の職員3人が研究室の建物のすぐ前にあるかなり広い道路を歩いていて,金をまき上げられる事件すらおきた。
二つの研究室ともデトロイトのdown townにきわめて近いところにあつたために,研究室の近くに住むことがとてもできず,down townからほぼ15マイル離れたところに家を借りて生活した。というのも米国の大都市が共通に抱えている問題の一つに治安の悪さがあり,昼間ならともかく,夜の1人歩きはとてもできないと聞いていたからである。それなら昼間なら安全かといえば必ずしもそうではなく,幸いなことに私はほとんど被害を受けなかつたが,1日のうちで同じ階の研究室の職員3人が研究室の建物のすぐ前にあるかなり広い道路を歩いていて,金をまき上げられる事件すらおきた。
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