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文献詳細

雑誌文献

生体の科学25巻4号

1974年08月発行

文献概要

解説

ミトコンドリアのリボソームとタンパク合成系

著者: 栗山義明1

所属機関: 1三共株式会社中央研究所細菌部

ページ範囲:P.314 - P.326

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 はじめに
 正常なミトコンドリアの形成には細胞内の二つの遺伝情報系──核DNAと細胞質タンパク合成系およびミトコンドリアDNAとそのタンパク合成系──の働きが必要であることが確かになつてきた1〜5)。とくにここ数年,生化学と遺伝学の二つの方向から,ミトコンドリアの機能に必須な要素であるチトクローム酸化酵素9〜13),オリゴマイシン感受性ATPase13)やミトコンドリアリボソーム6〜8)などの生合成におけるミトコンドリアの遺伝情報系の果たす役割が明らかになつてきた。ここではミトコンドリアの生合成の生化学的な研究に話題をしぼり,ミトコンドリアのリボソームを中心とするタンパク合成系とそこで合成されるタンパク質の性質について最近の研究の発展をまとめ,さらにチトクローム酸化酵素やオリゴマイシン感受性ATPaseの生合成における,ミトコンドリアで合成されるタンパク質の役割についても述べてみたい。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1883-5503

印刷版ISSN:0370-9531

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