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特集 感覚有毛細胞 総説
内耳側線系感覚上皮有毛細胞の微細構造
著者: 浜清1
所属機関: 1東京大学医科学研究所微細形態学研究部
ページ範囲:P.102 - P.116
文献購入ページに移動 各種脊椎動物の聴覚器,前庭器,側線器などはそれぞれ音,重力,加速度および外液移動の受容器として生理的には異なつた機能をもつているが,その感覚上皮の基本構造はほとんど共通で,すべて有毛細胞を感覚細胞としてもつている。このことはこれらの受容器が生理的には刺激を異にするけれども,メカニカルには感覚毛の移動を感知するという共通の受容機構に従つていることを考えると容易に理解することができる。ただ,側線器の場合,機能的には外液振動,電場の変化,外液イオン濃度の変化など多様な刺激に対する受容器に分化しているにもかかわらず,その感覚細胞が有毛細胞としての基本的な構造を失つていないことは,感覚細胞の微細構造と刺激受容機構との関係を考えるうえで大変興味深い問題を提供している。
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