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特集 受精機構をめぐつて
特集「受精機構をめぐつて」によせて
著者: 団仁子1 石川春律2
所属機関: 1お茶の水女子大学理学部生物学科 2東京大学医学部解剖学教室
ページ範囲:P.277 - P.278
文献購入ページに移動とくに貢献がなされたのは,各種の精子先体に含まれ,未受精卵を包む保護被膜を精子が通過できるよう適当な時点で放出される分解物質の化学的性質についてである。哺乳動物の先体はつぎの点でとくに興味深い。すなわち,2種の異なる酵素が含まれており,まず,卵丘細胞間のセメントを溶かすヒアウロニダーゼ(hyaluronidase)を,ついで透明帯(zona pellucida)の糖タンパクを分解する"zona lysin"が順次放出される。
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