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文献詳細

雑誌文献

生体の科学26巻4号

1975年08月発行

文献概要

話題

英国ノッチンガム大学人類形態学教室にて

著者: 小林繁1

所属機関: 1新潟大学医学部解剖学教室

ページ範囲:P.377 - P.380

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 はじめに
 私は1972年8月から1974年8月まで,英国ノッチンガム大学医学部人類形態学教室に留学する機会をもちました。この教室は副腎髄質の形態学の方面で現在世界の第一人者であられるR.E.Coupland教授に主宰されており,私は以前からぜひこちらに留学したいと考えておりました。うかつにも,渡英してはじめて解つたのですが,この医学部は今世紀に英国で新設された二つの医学部のうちの一つで,1968年設立以来まだ数年の歴史しかなく,いまだに卒業生のいないありさまでした。
 人類形態学Human Morphologyとは,平たくいうと解剖学Anatomyのことです。英国では解剖学は肉眼解剖学を意味しますが,昨今解剖学教室で扱つているのは肉眼解剖学のみならず,胎生学,組織学,超微構造を主とした分子生物学などであり,解剖学全体では,しだいに肉眼解剖学以外の方向に拡張しつつあります。そこで,古い伝統のある英国で21世紀の医学教育をめざす新設のノッチンガム大学では,解剖学にかわつて人類形態学という名前をもちいたわけですが,まことに適切な名称と申せましよう。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1883-5503

印刷版ISSN:0370-9531

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