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文献詳細

雑誌文献

生体の科学26巻5号

1975年10月発行

文献概要

特集 脳のプログラミング 総説

大脳運動野ニューロンにみる運動の準備状態の設定とそのパターン形成

著者: 丹治順1

所属機関: 1北海道大学医学部第二生理学教室

ページ範囲:P.433 - P.441

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 はじめに
 大脳運動野ニューロンが随意運動の際に,骨格筋の活動に先行してその発射活動の変化を開始することはよく知られた事実であるが(Evarts,1966)5),一方これらの運動野ニューロンは感覚系からの入力に応答して発射活動の変化を示すこともよく知られている(AdrianとMoruzzi,19391),BrooksとStoney,19714))。とくに体性感覚の入力に対しては著明な応答を示し,しかもその入力は運動野ニューロンの遠心性効果に対応した体部位特異性をもつことも知られている(AsanumaとRosén,1972)3)。それではこれらの感覚系からの入力は随意運動の機能にどのように関わつているのであろうか? ヒトまたはサルなどに光・音あるいは体性感覚刺激を与え,それに速やかに応答して電鍵押しやレバー引きなどの一定の運動を行なわせると,その応答は0.2秒以内に可能である。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1883-5503

印刷版ISSN:0370-9531

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