文献詳細
文献概要
研究のあゆみ
クラミジアに関する研究
著者: 東昇1
所属機関: 1京都大学ウイルス研究所
ページ範囲:P.241 - P.253
文献購入ページに移動 私は1957年クラミジアの研究を始めた。それ以前は,リケッチア,ポックスウイルスに関する研究に従事していた。前者においては形態,増殖の電顕的研究および発疹チフス・ワクチンづくりに従事し,後者においてはエクトロメリアウイルス,ワクシニアウイルス,バリオラウイルスなどを材料として,ビリオンの分子的構築,ウイルス増殖の電顕的研究を行なつた。
私どもの研究は"Progress in Medical Vlrology"(ed.J.L.Melnick)vol.2(1959)に"Electron Microscopy of Viruses in Thin Sections of CeHs Grown in Cul—ture"として発表された。培養細胞系を使つてウイルスの一段増殖実験と平行して,ウイルス増殖を定量的に電顕的に研究した最初のものであり,その後この方法は世界各国においてこの種のウイルス研究に踏襲されることとなつた。1960年2月,ウイルス学の泰斗オーストラリア国立大学のFrank Fennerより私に寄せられた手紙はこの間の事情を明らかにしているので下に掲げる。
私どもの研究は"Progress in Medical Vlrology"(ed.J.L.Melnick)vol.2(1959)に"Electron Microscopy of Viruses in Thin Sections of CeHs Grown in Cul—ture"として発表された。培養細胞系を使つてウイルスの一段増殖実験と平行して,ウイルス増殖を定量的に電顕的に研究した最初のものであり,その後この方法は世界各国においてこの種のウイルス研究に踏襲されることとなつた。1960年2月,ウイルス学の泰斗オーストラリア国立大学のFrank Fennerより私に寄せられた手紙はこの間の事情を明らかにしているので下に掲げる。
掲載誌情報