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パリの研究生活—神経生物学を中心として
著者: 島原武1
所属機関: 1フランス国立神経生物学研究所
ページ範囲:P.261 - P.263
文献購入ページに移動 1969年から1972年までの3年間をパリの神経生物学研究所,通称マレー研究所で,1973年以降現在に至るまでをパリ南の郊外30km,Gif-Sur-Yvetteにある神経生物学研究所に籍をおく機会を得た。そこで私が体験し,理解した範囲でパリにおける研究生活,といつてもとくに神経生物学界の働きを中心としてここに報告したい。
具体的な研究所の紹介に入る前にフランスにおける神経生物学を含む基礎科学の分野を支える研究機構について簡単に触れることとする。フランスにおける基礎科学の研究は大きく分けて二つの系列をまつたく異にする機関によつて支えられているといえる。すなわち,その一つは日本や,多くの国に一般的にみられるように大学機関によるものであり,他の一つは,これから話しを進めようとするフランス政府直属の諸研究機関である。その代表的なものとしてCNRS(Centre National de la Recherche Sdentifique,基礎科学研究機関),INSERM(Institute National de la Santc et de Recherche Medical,医学研究機関),CEA(Commissariat a l'energie atomique,原子力研究機関),INRA(Institute National de la Recherche Agronomique,農業研究機関)などをあげることができる。
具体的な研究所の紹介に入る前にフランスにおける神経生物学を含む基礎科学の分野を支える研究機構について簡単に触れることとする。フランスにおける基礎科学の研究は大きく分けて二つの系列をまつたく異にする機関によつて支えられているといえる。すなわち,その一つは日本や,多くの国に一般的にみられるように大学機関によるものであり,他の一つは,これから話しを進めようとするフランス政府直属の諸研究機関である。その代表的なものとしてCNRS(Centre National de la Recherche Sdentifique,基礎科学研究機関),INSERM(Institute National de la Santc et de Recherche Medical,医学研究機関),CEA(Commissariat a l'energie atomique,原子力研究機関),INRA(Institute National de la Recherche Agronomique,農業研究機関)などをあげることができる。
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