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文献詳細

雑誌文献

生体の科学28巻2号

1977年04月発行

文献概要

特集 生体の修復 総説

創傷の治癒

著者: 手塚統夫1

所属機関: 1自治医科大学生化学第二講座

ページ範囲:P.97 - P.106

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 もしも外科患者の数パーセントでも傷の癒合が起らなかったり遅延したりするものであったなら外科医は容易に手術にふみきれないであろうし,現在の外科学も存在しなかったに違いない。幸いに,このような例は稀であって,外科の日常業務を阻害するには至っていない。しかしきわめて稀ながら,創傷治癒の遅延を示す症例は存在するのであり,近年になってそれらにおける欠損因子もおいおい明らかになってくると,創傷の治癒機転そのものにも多くの知見が加えられるようになってきた。これらの知見がきわめて広い領域にわたっていることは,図1からも想像されようし,Rossがその総説2)の冒頭にあげている問題点からも察することができる。
 問題点の概略はつぎのようである。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1883-5503

印刷版ISSN:0370-9531

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