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特集 生体の修復 総説
創傷の治癒
著者: 手塚統夫1
所属機関: 1自治医科大学生化学第二講座
ページ範囲:P.97 - P.106
文献購入ページに移動 もしも外科患者の数パーセントでも傷の癒合が起らなかったり遅延したりするものであったなら外科医は容易に手術にふみきれないであろうし,現在の外科学も存在しなかったに違いない。幸いに,このような例は稀であって,外科の日常業務を阻害するには至っていない。しかしきわめて稀ながら,創傷治癒の遅延を示す症例は存在するのであり,近年になってそれらにおける欠損因子もおいおい明らかになってくると,創傷の治癒機転そのものにも多くの知見が加えられるようになってきた。これらの知見がきわめて広い領域にわたっていることは,図1からも想像されようし,Rossがその総説2)の冒頭にあげている問題点からも察することができる。
問題点の概略はつぎのようである。
問題点の概略はつぎのようである。
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