icon fsr

文献詳細

雑誌文献

生体の科学28巻3号

1977年06月発行

解説

エンケファリンおよび関連ペプチド(エンドルフィン類)の中枢作用

著者: 高木博司1 佐藤公道1

所属機関: 1京都大学薬学部薬理学教室

ページ範囲:P.204 - P.214

文献概要

 はじめに
 エンケファリン(enkephalin)は脳組織から抽出精製されたmorphine様活性をもつペプチドのうち,Hughesら1)によって最初に化学構造が決定されたペンタペプチドの呼び名で,ギリシャ語で「頭の中に」という意味で命名されたものである。この化学構造決定の報告がNature誌に掲載されたのは1975年12月であるが,それ以来enkephalin関連ペプチドがいくつか報告され,それらを一括してエンドルフィン類(endorphins)と総称されるに至った2)。endorphinsに関する報告は最近続々と出ており,研究が急速に展開しつつあるが,その生理学的・薬理学的性質の検索はまだ十分ではなく,生体内での役割も明確ではないが,重要な働きをもつ物質と思われる知見が集まりつつある。本稿では中枢作用を中心にenkephalinsを中心とするendorphinsについて現在までの知見をまとめてみたい。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1883-5503

印刷版ISSN:0370-9531

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら