icon fsr

文献詳細

雑誌文献

生体の科学28巻5号

1977年10月発行

文献概要

特集 小胞体 総説

滑面小胞体

著者: 山元寅男1

所属機関: 1九州大学医学部解剖学教室

ページ範囲:P.322 - P.334

文献購入ページに移動
 はじめに
 電子顕微鏡が生物学の分野に導入されるようになってから,細胞の内部構造について,それまでの光学顕微鏡的研究では予想もつかなかった構造物がつぎつぎと発見されてきた。その一つに小胞体(endoplasmic reticulum)がある。
 1945年,まだ今日見られるような超薄切片技法の開発されていない時期に,Porterと彼の協同研究者は培養線維芽細胞の伸展標本を電子顕微鏡で観察し,その細胞質に小管構造がレース様細網構造をとって存在することを発見した1)1)。そして,その網構は,細胞質の表層部にではなくその内側部にのみ存在することから,細胞の内形質(endoplasm)に存在する細網構造という意味で,endoplasmic reticulumと名付けた1)。このことが,小胞体研究のはじまりである。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1883-5503

印刷版ISSN:0370-9531

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら