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鳥の飲水行動とホルモン
著者: 川島誠一郎1 竹井祥郎2 小林英司2
所属機関: 1東京大学理学部動物学教室 2東京大学理学部付属臨海実験所
ページ範囲:P.458 - P.464
文献購入ページに移動脊椎動物は地球上のほとんどの地域に分布しているが,地表の約1/3を占める砂漠では個体密度が非常に小さい。砂漠という環境では水不足の問題を解決した生物だけが生存できるからである。砂漠に適応している脊椎動物にはどのような生理学的および行動学的特徴があるかというテーマについては,
①体温調節,
②水分保持機構,
③他の生理機能,
④行動学的適応,
などを焦点として研究が行われている。熱ストレスに抗して体温調節を行うことについては,多くの総説や単行書があり1〜7,体温調節のための水分要求に関してもかなりの数の論文が最近公表されている(たとえば,文献8〜11)。ここでは2の水分保持機構について,主として砂漠種と非砂漠種の鳥類における水分代謝および飲水行動を比校しながら,研究の現況を紹介しよう。
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