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特集 心臓のリズム発生 総説
心筋細胞の自動性について
著者: 瀬山一正1
所属機関: 1広島大学医学部第一生理学教室
ページ範囲:P.186 - P.194
文献購入ページに移動ガラス管微小電極法の導人により,心筋細胞,神経細胞,受容器細胞など生体内で自動性を有する細胞の活動電位には,確ならず緩徐な脱分極(前電位)を伴っていることが解った。それゆえその性質の解明が自動性解明に結びつくと考えられ,多くの電気生理学的解析が試みられてきた。心筋については,プルキンエ(Purkinje)線維においてWeidmann30)が,また洞房結節細胞(S-A細胞)においてWest31)が自動性発生時前電位を認め,この間のslope conductanceが時間と共に減少することを認めている。前電位は膜の脱分極であるからその機序としてつぎの三つが考えられる。
①Na+に対する透過性が時間と共に増大する。
②K+に対する透過性が時間と共に減少する。
③Na-K pumpの起電力が最大拡張期電位の時最大となり時間と共に次第に減少する。
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