icon fsr

文献詳細

雑誌文献

生体の科学29巻3号

1978年06月発行

文献概要

特集 心臓のリズム発生 総説

心筋細胞の自動性について

著者: 瀬山一正1

所属機関: 1広島大学医学部第一生理学教室

ページ範囲:P.186 - P.194

文献購入ページに移動
 はじめに
 ガラス管微小電極法の導人により,心筋細胞,神経細胞,受容器細胞など生体内で自動性を有する細胞の活動電位には,確ならず緩徐な脱分極(前電位)を伴っていることが解った。それゆえその性質の解明が自動性解明に結びつくと考えられ,多くの電気生理学的解析が試みられてきた。心筋については,プルキンエ(Purkinje)線維においてWeidmann30)が,また洞房結節細胞(S-A細胞)においてWest31)が自動性発生時前電位を認め,この間のslope conductanceが時間と共に減少することを認めている。前電位は膜の脱分極であるからその機序としてつぎの三つが考えられる。
 ①Naに対する透過性が時間と共に増大する。
 ②Kに対する透過性が時間と共に減少する。
 ③Na-K pumpの起電力が最大拡張期電位の時最大となり時間と共に次第に減少する。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1883-5503

印刷版ISSN:0370-9531

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら