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実験講座
細胞融合を利用した細胞内注入法
著者: 山泉克1
所属機関: 1大阪大学微生物病研究所動物ウイルス部門
ページ範囲:P.303 - P.308
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細胞内で営まれる複雑な生命活動には,多くの生体分子が関与している。これらの機能を解析するために,分離精製された物質を直接細胞内へ注入してみようという考えのもとにそのための新しい技術が最近いくつか開発されてきた。話を動物細胞,とくに培養系へ移された動物細胞における細胞内注入法に限定すると,それらの方法はつぎの三つに大別される。
①顕微鏡下でマイクロキャピラリーを用いて直接注入する1)。
②細胞にある種の処理(たとえばウイルス感染)をすると細胞膜の透過性が高まることを利用して,培地に溶解した状態の外来性物質(exogenous substance)を細胞内へ取り込ませる2)。
③一旦その物質を袋(vesicle)の中へパッキングして,しかる後その袋を細胞膜と融合させることによりその物質を細胞質中へ導入する。
細胞内で営まれる複雑な生命活動には,多くの生体分子が関与している。これらの機能を解析するために,分離精製された物質を直接細胞内へ注入してみようという考えのもとにそのための新しい技術が最近いくつか開発されてきた。話を動物細胞,とくに培養系へ移された動物細胞における細胞内注入法に限定すると,それらの方法はつぎの三つに大別される。
①顕微鏡下でマイクロキャピラリーを用いて直接注入する1)。
②細胞にある種の処理(たとえばウイルス感染)をすると細胞膜の透過性が高まることを利用して,培地に溶解した状態の外来性物質(exogenous substance)を細胞内へ取り込ませる2)。
③一旦その物質を袋(vesicle)の中へパッキングして,しかる後その袋を細胞膜と融合させることによりその物質を細胞質中へ導入する。
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