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文献詳細

雑誌文献

生体の科学3巻1号

1951年08月発行

文献概要

報告

ドナヂオ反應保護膠質のpH系列に於ける態度

著者: 齋藤紀一12

所属機関: 1東京醫科齒科大學生化學教室 2河北病院

ページ範囲:P.28 - P.31

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 緒言
 ドナヂオ反應の本態論については大體その反應機序に關する研究と夫を現わす物質の検討との2點にかゝつている。勿論その反應の機序については陽性荷電をもつメチレン青(以下M.T.B.と略す)にモリブデン酸アンモン(以下Mo.A.と略す)の陰性イオンが衝突して,M.T.B.が荷電を失つて落ちるのに對し,尿中の或物質が夫に保護膠質作用を現わすものであると云う考え方は略々確かであるらしい。この保護物質に就ては從來種々の物質が考えられている。吉川等はプロテオーゼであろうと云い或は燐酸鹽其の他の物質が影響を與えるとも云われている。しかし山添氏はオキシプロテイン酸の如きものを想定している。
 これらの研究について從來は尿の透折内外液について化學的に性状を調べる方法がとられているが著者等は方向を變え此の反應の本態を物理化學的見地から考察せんとして検尿をpH系列に展開した際に如何なる變化が現われるかを觀察してこれによつて反應物質の性質を推定せんとしてこの研究を初めた。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1883-5503

印刷版ISSN:0370-9531

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