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文献詳細

雑誌文献

生体の科学3巻2号

1951年10月発行

文献概要

論述

遺傳學への確率論の應用

著者: 崎野滋樹12

所属機関: 1文部省統計數理研究所 2東京大學醫學部小兒科學教室

ページ範囲:P.48 - P.51

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 メンデルの法則
 メンデルの法則はゲン或は因子として知られている遺傳因子(atoms of heredity)の存在を假定するのであるが,以下に於て極めてsimpleな場合について述べることにしよう。子孫は對のゲンを持つた兩親から各々一コづつ受けることになる。例えば優性因子の對をAA,劣性因子の對をaaで現わすとき,第一代の因子構成はAaとなる。この因子構成が遺傳學では雑種として知られている。このような考えから交配による子孫の色々な因子構成を持つ確率を計算することが出來る。
 今兩親の因子構成を記號X1,X2,子孫の因子構成をYで現わすとすれば
 (ⅰ)X1=AA,X2=AA
   P{Y=AA/X7=AA,X2=AA}=1
   P{Y= A /X1=AA,X2=AA}=0
   P{Y=aa/X1=AA,X2=AA}=0
 (ⅱ)X1=Aa,X2=AA
  P{Y=AA/X1=Aa,X2=AA}=1/2
  P{Y=Aa/X1=Aa,X2=AA}=1/2
  P{Y=aa/X1=Aa,X2=AA}=0
 これはX1=AA,X2=Aaとしても全く同じである。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1883-5503

印刷版ISSN:0370-9531

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