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文献詳細

雑誌文献

生体の科学3巻2号

1951年10月発行

文献概要

報告

乳酸及び焦性ブドウ酸の排泄器管としての汗腺

著者: 川畑愛浩1 長井由紀子1

所属機関: 1三重醫科大醫衞生學教室

ページ範囲:P.63 - P.65

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 まえがき
 汗にはその常成分の他,投與された藥物がでることがあり,たとえばMironowitsch11)は水銀鹽の皮下注射後汗に多量の水銀の排泄されることを認めている。Plaggemeyer14)は鹽化物,硫酸鹽及びりん酸鹽などについては尿と汗との間に一定の關係はないが,汗腺には尿素濃縮作用があるといい,尿毒症などの腎機能障害時の發汗の治療的意義をみとめた。尿素排泄上,汗腺の腎機能の代償的作用はCameron3),Schottin15),Bleiletren2)及びTalbert23)らもこれを認め,Greenwood5)は糖尿病患者の汗の糖濃度の大なることを指摘した。またTalbert21),22),らは血液の全非たん白窒素と汗の全窒素との間にClについて汗と血液との間に一定の相關をみとめた。
 さらにSnapper u.Grünbaum17),18),19).20)やKoriakina u.Krestownikoff7)らが筋運動による血中乳酸の増量時,汗の乳酸(以下L.A.と略記)排泄が増大すると主張するに及び,汗腺の身體老癈物排泄機能はにわかに注目をひくにいたつた。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1883-5503

印刷版ISSN:0370-9531

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