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カタラーゼ能測定法による赤血球滲透抵抗微量測定法
著者: 山田英明1 辻成人1
所属機関: 1金澤大學醫學部生理學教室
ページ範囲:P.80 - P.83
文献購入ページに移動 緒論
從來一般に行われている赤血球滲透抵抗測定法は,最小・最大抵抗を求める方法であるが,その正常値は測定者に依つて著しく異り1)2)3)4)5)6),かかる測定値が赤血球全體の滲透抵抗をよく代表し得るかどうか甚だ疑問である。これに較べると赤血球を各種濃度の食鹽水と平衡させた場合の溶血度と食鹽水濃度との關係を表すFragility Curve(假に赤血球滲透抵抗曲線と呼ぶ)で抵抗性を表し,50%溶血點に相應する食鹽水濃度(Median Corpuscular Fragility, M. C. F.)を以つて曲線の位置を示す方法7)8)9)がより正確であり合理的でもある。この際溶血度の測定は比色法又は血球計算法で行われているが,吾々は齋藤10)の血液カタラーゼ測定法を用いて溶血度を測定し,その簡易化と微量化を企てて成功した。
從來一般に行われている赤血球滲透抵抗測定法は,最小・最大抵抗を求める方法であるが,その正常値は測定者に依つて著しく異り1)2)3)4)5)6),かかる測定値が赤血球全體の滲透抵抗をよく代表し得るかどうか甚だ疑問である。これに較べると赤血球を各種濃度の食鹽水と平衡させた場合の溶血度と食鹽水濃度との關係を表すFragility Curve(假に赤血球滲透抵抗曲線と呼ぶ)で抵抗性を表し,50%溶血點に相應する食鹽水濃度(Median Corpuscular Fragility, M. C. F.)を以つて曲線の位置を示す方法7)8)9)がより正確であり合理的でもある。この際溶血度の測定は比色法又は血球計算法で行われているが,吾々は齋藤10)の血液カタラーゼ測定法を用いて溶血度を測定し,その簡易化と微量化を企てて成功した。
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