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文献詳細

雑誌文献

生体の科学3巻4号

1952年02月発行

文献概要

報告

白鼠剔出子宮低温法による腦下垂體後葉子宮收縮物質の檢定

著者: 熊谷洋1 江橋節郞1 武田文子1

所属機関: 1東京大學醫學部藥理學教室

ページ範囲:P.174 - P.177

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 腦下垂體後葉の子宮收縮物質(以下O.P.と略稱)の検定には,從來,幼若海猽子宮が用いられてきたが,その實際上の困難は,經驗者の等しく嘆ずるところであつた。最近,米國藥局方においては,鶏血壓降下作用を利用した検定法を採用するに至つたのは,この間の事情を説明するものであろう。しかし,子宮收縮物質の鳥類血壓降下作用と,子宮收縮作用との並行性は,一應は認められているとはいうものの,その本質的な關連が證明されていない以上,なお多くの問題を残すものである。
 我々は,平滑筋の藥物感受性に對する温度の影響を研究中,低温における白鼠子宮の性質が,O.P.の検定に好適のものであることを見出し,検討を重ねた結果,略々満足すべき結果に到達したので,ここにその概略を報告する。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1883-5503

印刷版ISSN:0370-9531

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