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1935年Heidelberger及びKendall等(1)は抗原抗體沈降反應に於て生成する沈澱の量及び組成に就いて詳しい實驗を行い,定量的理論を導いた。此の理論により,その後免疫化學的方面からの蛋白質の研究は進められつつあるが,これを利用して微量の蛋白質を定量することが出來る(2,3)。抗原抗體反應は非常に特異的であるから,此の特異性を利用すれば極く徴量の蛋白質も測定することが出來るし,又他の蛋白質と混合し他の方法にてはそれだけを測定することは不可能の場合でも本法を用いれば可能となる。只此の場合抗體を作る免疫操作があり,又定量操作も低温にて行わねばならないので少しく煩雑である。ここにその方法と二三の例について報告する。
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