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文献詳細

雑誌文献

生体の科学3巻5号

1952年04月発行

綜説

リポイドの化學

著者: 大野公吉1

所属機関: 1札幌醫科大學生化學教室

ページ範囲:P.186 - P.193

文献概要

 Ⅰ 緒論
 リポイド(Lipoid)なる名稱は有機溶媒(エーテル,アルコール,クロロホルム等)に可溶なるすべての細胞構成分を包含する。此の定義により細胞の主要構成分は水,蛋白質及びリポイドに大別され得る。リポイドは細胞の構成に關與するすべての脂肪性物質を包含するが,又若干の非脂肪物質の混在を避けがたく,且それは使用せる溶媒の種類並びに抽出條件(溶媒の量及び温度)によりかなり變動がある。此の非脂肪性物質はリポイドの化學的探求には障害を與えぬ程の少量でもその機能的考察(例えば抗原抗體反應)には顯著な影響を與えるが故に注意を要する。
 リポイドの化學は主として動物體に於て詳細に研究されているが故にこの線に沿うで論述を進めることにする。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1883-5503

印刷版ISSN:0370-9531

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