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論述
人の赤血球の構造と溶血現象に就いて
著者: 丹野楯彦1
所属機関: 1横濱醫科大學生理學教室
ページ範囲:P.243 - P.250
文献購入ページに移動 Ⅰ 緒言
數年の間私共の教窒で人の赤血球に就いて電子顯微鏡により微細構造を,2)3)7)9)10)12)分光分析により赤血球表面の無機元素成,吸着性,4)透過性等を,溶血實驗により赤血球と媒質との關係1)等に就いてしらべてみた結果,赤血球の構造とその構造から説明せられる溶血機轉について以下にまとめた樣な概念が得られたと思う。
併し此の問題に就いては研究者によりそれぞれの實驗的立場から色々の異論が多い事と思われる。又同じ樣な考え方を根底として研究を進められる人々も數多い事と思われる。從つてここに述べるものは新らしい考え方の提出ではなく從來から研究者の心の中にあつた一つの考え方に對して或る程度の實驗的根據のいくつかを加えたものと考える。
數年の間私共の教窒で人の赤血球に就いて電子顯微鏡により微細構造を,2)3)7)9)10)12)分光分析により赤血球表面の無機元素成,吸着性,4)透過性等を,溶血實驗により赤血球と媒質との關係1)等に就いてしらべてみた結果,赤血球の構造とその構造から説明せられる溶血機轉について以下にまとめた樣な概念が得られたと思う。
併し此の問題に就いては研究者によりそれぞれの實驗的立場から色々の異論が多い事と思われる。又同じ樣な考え方を根底として研究を進められる人々も數多い事と思われる。從つてここに述べるものは新らしい考え方の提出ではなく從來から研究者の心の中にあつた一つの考え方に對して或る程度の實驗的根據のいくつかを加えたものと考える。
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