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文献詳細

雑誌文献

生体の科学30巻2号

1979年04月発行

文献概要

解説 大脳皮質視覚領におけるシナプス可塑性

第2部 脳内カテコールアミン系の果たす役割

著者: 笠松卓爾

所属機関:

ページ範囲:P.111 - P.131

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 Ⅰ.背景
 私は,中枢視覚系の細胞活動が,非視覚性の入力によっても大きく左右されている現象に,年来興味をもっている54,56)。ことに注意をひくものは,覚醒・睡眠を問わず,速眼球運動(saccades)に同期して,動眼系および中枢視覚系に現われる時間経過の速いインパルスである。これは,橋動眼中枢に生じ,上行して視覚系に至るもので,速眼球運動の結果として二次的に起るものではないと考えられている。この中枢性インパルスの存在は,外側膝状体や視皮質におかれた粗大電極で簡単に記録されるPGO波(ponto-geniculo-occipital wave)6,13〜15,52,83,86)あるいは動眼波(eye movement potential)13,14,48,102)として,捕えられる。このインパルスはまた,Helmholtzの提唱した遠心性信号(Efferenzkopien)または添加放電(corollary discharge)107,124)の一例と考えられる。
 さて,レセルピンは神経終末内でモノアミンがシナプス小胞に取り込まれる過程を抑制すると考えられている。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1883-5503

印刷版ISSN:0370-9531

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