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特集 輸送系の調節
特集「Na+輸送系の調節」によせて
著者: 星猛1
所属機関: 1東京大学医学部第二生理学
ページ範囲:P.242 - P.246
文献購入ページに移動 Na+輸送の調節には大別して二つの重要な問題があると思われる。一つは生体の細胞外液中のNa+保有量を適切に維持するための経細胞性のNa+輸送の調節に関する問題であり,もう一つは細胞内液のNa+濃度を低く保つためのNa+の膜輸送の調節の問題である。臨床的にも比較生理学的にも問題が多く,かつ調節機構も複雑で問題が多いのは前者であるように思われる。
Na+は脊椎動物では細胞外の主要な陽イオンであり,その濃度変化は直ちに体液浸透圧に影響し,体液浸透圧調節機構が正常に働いている場合には,その体内保有量は直ちに細胞外液量に反映される。細胞外液量は,管内細胞外液(血漿)と管外細胞外液量(問質液)の二つの分画に分けられるが,両者は組成の点でも量的な点でも平衡しており,そのため細胞外液量の調節は血液量の調節にも直接結びついており,循環系の統合の上からも重要な意味をもっている。
Na+は脊椎動物では細胞外の主要な陽イオンであり,その濃度変化は直ちに体液浸透圧に影響し,体液浸透圧調節機構が正常に働いている場合には,その体内保有量は直ちに細胞外液量に反映される。細胞外液量は,管内細胞外液(血漿)と管外細胞外液量(問質液)の二つの分画に分けられるが,両者は組成の点でも量的な点でも平衡しており,そのため細胞外液量の調節は血液量の調節にも直接結びついており,循環系の統合の上からも重要な意味をもっている。
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