文献詳細
実験講座
文献概要
はじめに
1968年,Kloppenborgら1)はコラゲナーゼを用いてラットの副腎組織片から細胞浮遊液を調整する方法を開発した。以来,副腎遊離細胞の調整に種々の改良がなされ,副腎におけるステロイド生合成代謝に関する研究に遊離細胞が幾多の利点をもつことが報告されている。すなわち,副腎遊離細胞を使用した場合,つぎの四つが指摘されている。
① 副腎組織内の同一種の細胞を用いてステロイド代謝を解析することができる2)。
②細胞浮遊液の調整により動物間の個体差を除くことができ,多数の均一な検体を得ることが可能である3)。
③遊離細胞の全表面が露出しているので,ACTHなどのステロイド合成刺激物質が細胞表面に広く接触し容易に細胞内に入り込むことができる1,2)。
④遊離細胞は分化した状態を保っているので,生理的濃度のACTHに対しても容易にステロイド合成反応が起る4)。
著者らは,当教室で行っているラット副腎遊離細胞の調整法を紹介するとともに,副腎の球状層細胞及び束・網状層細胞を用いて,Angiotensin Ⅱ,ACTH, Kなどの刺激に対するステロイド反応を検討したので,その成績について述べたい。
1968年,Kloppenborgら1)はコラゲナーゼを用いてラットの副腎組織片から細胞浮遊液を調整する方法を開発した。以来,副腎遊離細胞の調整に種々の改良がなされ,副腎におけるステロイド生合成代謝に関する研究に遊離細胞が幾多の利点をもつことが報告されている。すなわち,副腎遊離細胞を使用した場合,つぎの四つが指摘されている。
① 副腎組織内の同一種の細胞を用いてステロイド代謝を解析することができる2)。
②細胞浮遊液の調整により動物間の個体差を除くことができ,多数の均一な検体を得ることが可能である3)。
③遊離細胞の全表面が露出しているので,ACTHなどのステロイド合成刺激物質が細胞表面に広く接触し容易に細胞内に入り込むことができる1,2)。
④遊離細胞は分化した状態を保っているので,生理的濃度のACTHに対しても容易にステロイド合成反応が起る4)。
著者らは,当教室で行っているラット副腎遊離細胞の調整法を紹介するとともに,副腎の球状層細胞及び束・網状層細胞を用いて,Angiotensin Ⅱ,ACTH, Kなどの刺激に対するステロイド反応を検討したので,その成績について述べたい。
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